「営業には外交的な人が向いている」と思われがちですが、本当にそうでしょうか?
実は、アメリカ・ペンシルベニア大学の調査では、内向型の営業マンの方が外向型よりも営業成績が高いという結果が出ています。
さらに、最も高い成果を出したのは両向型(内向+外向のバランス型)でした。
つまり、「内向型=営業に向かない」は誤解であり、むしろ「静かな強み」が成果につながる可能性が高いのです。
私自身も内向型の人間ですが、営業は大好きです。
ですが、最初から営業が好きだったわけではありません。
もちろん、苦労もしてきました。
だからこそ、内向型営業マンの「損しがちな行動」と「活かせる強み」両方ともよく分かります。
この記事では、内向型の人が営業で成果を最大化するための戦略を紹介します。
自分は内向型?外交型?簡単チェック
あなたはどちらのタイプに近いでしょうか?以下の質問に「はい」が多ければ、内向型の傾向が強いといえます。
- 話すよりも聞き役にまわることが多い
- 頭の中で整理してから話すことが多い
- 一人で考えごとをしている時間が好きだ
- 話す内容は事前に考えておきたいと思う
- 人と長く関わると楽しくてもどこか疲れる
- 初対面の人と打ち解けるのに少し時間がかかる
- にぎやかな場所よりも、落ち着いた空間のほうが落ち着く
- 気軽な雑談よりも、深いテーマでの会話が好き
- 思ったことをすぐ口に出すのはあまり得意ではない
- 友達は少なくても、信頼できる人がいれば十分と感じる
いかがでしたでしょうか?6個以上当てはまった方は内向型の傾向にあります。
まずは自分の「傾向」を知ることが、適切な戦略をとるための第一歩です。
是非、内向型だった方は記事を読み進めて頂き、ヒントを見つけてみてくださいね。
内向型営業マンが「損しがち」な3つのポイント
1. 表情が硬い
真剣に話を聞いているつもりでも、「無表情」「不機嫌そう」「怖い」と誤解されがち。
営業では第一印象が重要です。
自分では普通でも、意識的に笑顔を心がけることで、相手に安心感を与えることができます。
✨ 笑顔は最大の武器。赤ちゃんですら、笑顔の人に笑い返すと言われています。
2. 踏み込んだ質問ができない
「こんなこと聞いたら失礼かな…」と一歩引いてしまうと、相手の本音を引き出せません。
営業では「聞く勇気」が信頼関係を築く鍵です。
クッション言葉を使えば、丁寧かつ踏み込んだ質問が可能です。
例:「差し支えなければ伺ってもよろしいでしょうか?」 「もしお話できる範囲で構いませんが…」
3. 不安にする沈黙
沈黙そのものが悪いわけではありません。
問題なのは、「相手を不安にさせる沈黙」です。
では、安心させる沈黙との違いは何か?
それは、「ちゃんと聞いてくれている」と感じられるかどうかです。
たとえ話さなくても、うなずきやアイコンタクト、共感の一言があれば、相手は安心します。
「そうなんですね」「なるほど」「勉強になります」といった共感・相槌が効果的
内向型営業マンが「武器にすべき」3つの強み
1. 聞く力
内向型の「聞く力」は、顧客の本音を引き出すうえで非常に有効なスキルです。
営業とは、ただ商品を売るのではなく、顧客の課題を深く理解し、最適な解決策を提案する仕事です。
巧みなトークでその場の気分を盛り上げて契約につなげたとしても、
「買ったけど、結局いらなかったな」と感じられてしまえば、リピートや紹介にはつながりません。
大切なのは、顧客が本当に必要としていることを聞き出すこと。
内向型の営業スタイルは、その丁寧な対話力によって、顧客の「隠れたニーズ」に気づける強みがあります。
表面的な会話で終わらせず、相手の気持ちや背景を引き出す「聞く力」は、
信頼を築き、継続的な関係を生む鍵になるのです。
2. 丁寧さと準備力
内向型の営業マンは事前準備やフォローアップの抜かりなさが外向型よりも傾向が強いと言われています。(個人差はもちろんありますが)
そして、心理学上、誠実性という性格特性は、計画性・責任感・自己管理と深く結びつき、職務成績の最も強力な予測因子とされています。
内向型の傾向には、この誠実性が高い傾向も含まれているとされるため、しかるべき準備を怠らず、一つひとつ丁寧に対応するスタイルが成果に直結しているのです。
例:商談前に代替案を用意、通信トラブル時の連絡先を事前に送信、当日のうちに議事録を共有するなど
3. 押し売りしない安心感
内向型の営業マンは、無理に話を盛り上げたりせず、相手のペースを尊重しながら会話を進める寄り添い型のアプローチが得意です。
相手の話にしっかり耳を傾け、本音を引き出す姿勢が自然にできるため、顧客は「この人ならちゃんと聞いてくれる」「売り込まれずに安心して相談できる」と感じやすいのです。
このような姿勢は、顧客との信頼関係を築くうえで大きな武器になります。
実際、「この人から買いたい」と思わせるような営業マンの多くは、ガツガツ売るタイプではなく、相手のニーズに丁寧に向き合う静かな存在感を持つ人であることが少なくありません。
「両向型」に近づくと最強になる
内向型の強みを活かしつつ、外交的な行動(明るい声・アイコンタクト・笑顔など)を少しずつ取り入れていくと、「両向型」に近づきます。
この両向型こそ、最初に述べた通り、研究データで最も営業成績が高かったタイプ。
外交スキルは筋トレのように鍛えられます。性格を変える必要はありません。
私は普段からかなり声が低い方なのですが、テレアポを始めたばかりの頃に、「ワントーンだけ声を高くする練習」を意識的に行ってみました。
すると、次第にそれが自分の標準になっていき、自然に馴染んでいったんですよね。
その結果、アポの成約率も飛躍的に向上しました。
性格自体は変わっていませんが、行動を少し変えただけで成果に直結したのです。
これは私だけの話ではありません。
「この才能をなんとか引き出したい」と思い、彼と一緒に二人三脚で試行錯誤を重ねました。
その中で最も効果的だったのが、「Slackで他の人の投稿にリアクションする」「成果が出たら簡単でもいいので共有する」というシンプルな行動習慣です。
半年もしないうちに、彼は皆からの人気者になり、それが自信へとつながり、社外の人とも堂々と話せるようになっていきました。
💡 ポイント
「性格は無理に変えなくていい。でも、行動は変えられる」
自分らしく、営業の世界で戦おう
営業は「外交的な人が向いている仕事」ではなく、「信頼される人が成果を出せる仕事」です。
内向型こそ、静かな戦略で勝ち抜くポテンシャルを秘めています。
必要なのは、性格を変えることではありません。
あなたの持っている聞く力・観察力・誠実さを磨き、足りない部分だけ少し補えば、
営業の世界でもっと自由に、自分らしく活躍できるはずです。
この記事が少しでも、営業に悩む内向型の方の背中を押せたなら幸いです。
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コメント
コメント一覧 (1件)
私も内向型ですが、記事を通じて自分の強みを活かせると実感しました。準備力を武器に、笑顔や雑談で信頼を築くことの大切さを学びました。